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「自らの命をもって償う以外にない」そのとき被告は体をねじり…(産経新聞)

【元厚生次官ら連続殺傷 求刑】(下)

 《論告は続いている。小泉毅被告が強固な殺意で犯行を重ねていった経緯を説明してきた検察官。続いて、犯行の重大性について指摘する》

 検察官「被告の犯行によって、まったく落ち度のない2人の命が失われた。また1人の生命が危険にさらされ、今も後遺症に苦しんでいる。その結果はあまりにも重大である」

 《こう述べた検察官は、被害者の事件当時の状況や、事件後の苦境などについて語り出した》

 検察官「山口剛彦さんは長年厚生省で勤務し−」

 《殺害された元厚生次官の山口剛彦さん夫妻は、一昨年4月に剛彦さんが退職した後、孫ら家族とともに、のんびりした老後を送ろうとしていたという》

 《やはり元厚生次官、吉原健二さんの妻で、小泉被告に襲われ重傷を負った靖子さんは、横隔神経が切断されて呼吸機能が低下し、疲れやすい体質になったという。手は左右とも薬指と小指の神経や腱が切断されてしまったため、その機能が完全に戻ることは期待できない》

 検察官「夫の健二さんは、自らの留守中にこのような事態が起こり、妻が自分の身代わりになったという思いから、今も自分を責め続けている。その苦痛も無視できない」

 《被害者の苦しみを語る検察官。小泉被告は、そんな検察官の方に視線は向けているものの、相変わらず表情を変えることはない》

 《続いて検察官は計画性の高さや準備の周到さについても説明。実際には、もっと多くの人を殺害する計画だったことを指摘する》

 検察官「被告が最終的に襲撃しようとしていたのは4軒の家であり、それが2軒にとどまったのは、吉原元事務次官が不在にし、靖子夫人がかろうじて逃げ出したことにより、犯行が早々と発覚することになったからである」

 「被告の計画通りに事が運んでいたならば、もっと多くの人が命を失っていた可能性が高い」

 「本件を、2名を殺害し、1名に重傷を負わせただけの事件と捉えてはならない」

 《さらに検察官は、犯行後も一貫して自己の正当性を主張し、反省の色を見せない小泉被告を断罪する》

 検察官「被害者について1匹、2匹という数え方をしたり、『マモノであって人ではない』などというなど、死者を冒涜し、遺族や生存被害者、その家族らの思いを逆なでするようなことを平然と唱えている」

 「『自分の決起はまだ未完成』といい、完成とは『マモノを皆殺しにすること』だと言い、『次に生まれ変わったらもう一回やります』と述べるなどいまだに殺意を捨てていない」

 「このように、犯行後の情状も、極めて悪い」

 《小泉被告の動機の身勝手さについては、検察官は動機の一部に小泉被告の飼い犬、チロの一件があったことを認める一方、結局は自己満足のための無差別連続殺人だったと断言する》

 検察官「被告は飼い犬のあだ討ちと正当化するが、自らの達成感を得たいがための無差別的な連続殺害事件にすぎない。(一方で)約34年前にいなくなった飼い犬のあだ討ちをしたいという復讐(ふくしゅう)心のようなものがあったことは否定できない」

 《小泉被告は愛犬の名前を出されても相変わらず微動だにしない》

 《だが当然、検察官は飼い犬のあだ討ちが動機として認められるべきはないと指摘し、その動機も不純だと疑問を呈した》

 検察官「こうした動機は同情を寄せる余地もない。人を殺害するあだ討ちの理由として到底、肯定されるものではない。さらに動機は被告が言うほど純粋でもない。『自分は動物好き』と言うが、犬や猫を救うボランティアや殺処分を減らす活動をしておらず、無為徒食の生活を送っていた。しかも飼い犬が殺処分されたのか確認されておらず、被告自身が確認しようとした形跡もない」

 《続けて検察官は、小泉被告が元厚生次官とその関係者のみならず、かかわりがあった民間会社社長らの殺害を計画していたことに言及。犯行の無差別性を強調した》

 検察官「近所の建築工事の苦情から建設会社社長の命を狙い、交通事故の示談交渉が気に入らず保険会社会長、社長の命を狙い、インターネットの批判記事から元最高裁判事を最終ターゲットにした。『たくさんの厚生事務次官らを殺せば、どうせ死刑になるのだから腹の立つ相手も一緒に殺そう』との身勝手さで、社会的地位の高い者を殺害して達成感を得て、自らの人生に幕を下ろしたいという欲求があった」

 《続けて小泉被告の精神鑑定に当たった精神科医の言葉を引用、一連の事件が飼い犬のあだ討ちという純粋な思いではなく、一種の自爆テロだったと断じた》

 検察官「医師は『(動機の)中心に愛犬問題があったとしても飼い犬だけをクローズアップするのは適切ではない。自爆テロ的な側面がある』と証言している」

 「本件は、被告人が達成感、満足感を得て、人生の最期を達成感で飾りたいための無差別連続殺人だ」

 《続けて小泉被告の再犯の可能性へ言及し、更生は不可能とした》

 検察官「反省させ更生させることは不可能。被告は『現世でやり残したことはない』というが、『生まれ変わったらもう一度やります』とも述べ、殺意を捨てていない」

 《ここで検察官は死刑を望む被害者感情に触れる》

 検察官「亡くなった山口剛彦さん夫妻の長男、○○さん(実名)は『尊敬できる父と優しい母。孫の顔を見せたかった』と、二男の○○さんは『まだまだやり残したことがあったはず。母はガンに冒されながらも立派に添い遂げた』」

 《ここで、検察官は一呼吸を置いた》

 「2人は普通の善良な夫婦。ただ元厚生事務次官とその妻というだけで殺された。遺族の憤りは当然である」

 《さらに吉原健二さんと妻の靖子さんも極刑を望んでいることを紹介する》

 《そして、とうとう求刑となった。それまで早口でしゃべっていた検察官だが、ここにきて抑揚を付けた大きな声となる》

 検察官「無差別的に2人を殺害し、1人に重傷を負わせた前代未聞の連続殺人事件。極悪非道で一部の同情の余地もなく、遺族は極刑を望んでいる」

 《小泉被告は極刑理由が述べられる間、目を開いたたまま動じない様子だ》

 「最高刑を持って臨む以外になく、被告が自供したことや、前歴がないことをかんがみても、自らの命をもって償う以外にない。よって被告を死刑に処することが相当である−」

 《伝田喜久裁判長が閉廷を告げると、それまでまっすぐ検察官だけを向いていた小泉被告は、初めて上半身を傍聴席側にねじって上の方を見た》

 《その視線の先には壁掛け時計。小泉被告が死刑を求刑された瞬間、時計の針は午前10時35分を指していた》

 《次回公判は、2月10日午後1時半から。弁護側の最終弁論が予定されている》

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